これは必須!自分の歌声を聴く

皆さんは、自分の歌声を録音して聴いたことはありますか?

おそらく、大半の人が思っていた声と違っていて、不快に感じるはず。

理由は簡単に言うと、「骨を通じて伝えられる音(骨導音)」が自分にしか聞こえていないからです。

自分が聞いている声と他人が聞いている声が、骨導音の分だけ違うから、不快に感じるらしい。


詳しく知りたい人用に、参考になるサイトを貼っておきます。

ちなみに、「自分が思っていた声と違う声だから不快感を感じる」という解説はたくさん出てきます。

が、「思っていた声と違うと、なぜ不快に感じるのか」について解説しているものは全然出てきません。

つまり、「思っていた声と違う理由」は分かりますが、「それを不快に感じる理由」は分からない訳です。

ここは掘り下げてもあまり意味がないので終わりにしますが、同じように思った方は、熟考・探究の仕方が身に付いているのではないでしょうか。

さて、話題を歌声に戻します。

自分が不快に思ったとはいえ、歌声自体は、思っているほど相手は不快に感じていないかと思います。

しかし、音程・リズム・声量の大小・クセなどの歌い方に関する部分は、自分が不快に思うならば、相手も不快に思っている可能性が高いです。

自分としては個性を出して歌った箇所が、聴いてみると「なんかウザい…」「思ってたのと違う…」なんて経験ありませんか?

ちなみに、私が自分の歌声を初めて聴いた時は、「声量の大小にバラツキがあり過ぎて、安定感のない感じ」が凄いな、と思いました。

自分の歌声なんて二度と聴きたくない、という人も多いかと思いますが、自分の歌声を聴くことは非常にオススメです。

オススメどころか、歌唱力向上のためには必須です。

それでは、なぜ自分の歌を聴くことが、歌唱力向上のために必須だといえるのか解説していきます。

【この記事を読むと分かること】
  • 自分の歌を聴くことが、なぜ歌唱力向上に繋がるのか
目次

自分に足りないものが一目瞭然

ここでは、歌声といっても、単純に歌っている時の声だけを指すのではなく、歌い方も含めた話をします。

さて、早速ですが、自分の歌声を録音して聴いたことがない方は、アカペラでも良いのでスマホで録音して聴いてみてください。

もし自分の歌声を聴いて、『え?かなり上手いじゃん!良い声だし!』と思った方。

それは、自分の耳が腐っているか、本当に上手いかのどちらかです。

『耳が腐っとるケースの方が多いわな。下手を認めろよ』

自分の歌声を聴いたら、まず不快になるケースがほとんどだと思います。

そんな不快な状態で嫌かもしれませんが、何が不快だと感じるのか、何回も聴いてしっかり分析しよう。

分析といっても、初めの内はそこまで専門的に深く考える必要はないです。

例えば、下記のような感じでOK。

  • 声自体が不快
  • メロディーと合ってない感じがする
  • 何を言っているか、歌詞が聴き取れない
  • よく分からないけど、とりあえずカラオケで歌ってるって感じ
  • まあ、何かうるさい

自分が率直に感じたことを、しっかり覚えておきましょう。

そして、その率直に感じたことは、聴く相手も同じように感じていると思った方が良いです。

歌詞が聴き取れない歌い方でも、カラオケでは歌詞が表示されているから気にならないかもしれん。

うるさい方が盛り上がったりということもある。

ただ、その録音された歌声をシラフで聴いたら、相手も自分と同じように思う可能性は高いです。

録音された歌声って、本当にカラオケで聴くのとは違うんです。

録音したもの誰かにを聴いてもらって意見をもらう、というのは気を付けよう

大抵の人は忖度した意見を言ってくると思うので、あまり期待しない方が良いです。

忖度した意見を真に受けて、『あ、意外と私って上手いんだ』なんて思った日には、成長速度がガクっと低下します。

『傷付くから言えないことって、誰しもあるよね…ワカル』

話を戻しますが、自分の歌声を聴いて、率直に感じたこと。

それが、あなたが求める歌声に足りていないものといえるのではないでしょうか?

次は、上記で挙げた例をもとに、一つひとつ熟考・探究していきます。

何が足りないのか探究する

それでは、順番に熟考・探究していきましょう。

①声自体が不快

冒頭にも記載した通り、自分に聞こえる声と、相手に聞こえる声が違うため、その不快感はあって当たり前です。

しかし、こんな言葉を耳にしたことはありませんか?

「歌っている時の声と、話している時の声が全然違うね」もしくは「歌声と喋り声が一緒だね」

実は私自身、小学生ぐらいの時に「歌声と喋り声が一緒だね」と言われたことがあります。

その時は、「いや、声なんだからそりゃ一緒だろ…意味が分からん」と思いました。

今にして思うと、声ではなく音程が合ってないという話だったんじゃないかなーって思います。

ではなぜ、歌う時と喋る時の声が違うのか、もしくは歌う時と喋る時の声が一緒になってしまうのか。

これには、大きく分けると2つの理由があり、どちらも至極単純です。

一つ目の理由としては、「音程や音域が違う」からです

男性であれば、女性ボーカルの高いキー(hiEとか)と同じ音域で喋ることってないですよね?

元々声が高い男性であれば、低いキー(lowFとか)と同じ音域で喋ることってないですよね?

カラオケの採点で音程バーを出して、その音程バー通りに歌えたならば、一曲通して「歌声と喋り声が一緒だね」とはならないはずです。

ただし、あくまで一曲通しての話であり、普段喋り声で出しているような音程の箇所のみ、歌声が喋り声と一緒になるとは思います。

もし、hiE(E5)とかlowF(F2)とか言われてもピンとこない方は、音域に関して参考になるサイトを貼っておきますので、是非ご覧ください。

二つ目の理由は、「発声方法が違う」もしくは「発声方法が同じ」だからです

例えば、出来るだけ特徴のある誰かや、何かのモノマネをして歌ってみてください。

オペラ歌手のようにでも良いですし、「ドラえもん「とか「マリオ」のような声で歌っても良いです。

流石に、普段の喋り声とは違う歌声になりますよね?

何が違うって、体の力の入れ方とか、頭や鼻に響くようにとか、喋る時とは明らかに声の出し方が違うからです。

そして、その発声方法は当然正しい発声方法ではないでしょう。(トップアーティストのモノマネが完璧に出来ている、という場合は正しいかもしれませんが)

つまり、歌声や声色は、変えるだけならば簡単に変えることが出来る。

そして、歌唱時における正しい発声方法を身に付ければ、歌声や声色といったものは自然と変わるということです。

人によっては、正しい発声方法で出した声が嫌いという人もいるかもしれません。

知り合いでボイトレに通っていた人がいましたが、その人は自分の声が嫌いで、あえて声を変えていると言っていました。(そもそも、正しい発声方法を身に付けていたのかは怪しいですが・・・)

それは人それぞれなので、自分や聴いている人がそれで良いと思うなら、声を変えるという意識で変えるのも良いかと思います。

私自身は、正しい発声方法で出した声こそ、その人の個性なのかなと思っているので、「あえて声を変える」という意識はしていません。

「正しい発声方法で声を出す」という意識で歌った結果、勝手に声が変わっている、というだけの話です。

ちなみに、自分の声が好きかと聞かれたら、「別に好きでも嫌いでもない」という感じですね。

声そのものに関しては、そこまで気にしなくても良いと個人的には思います

皆さん複数のアーティストの曲を聴いているかと思いますが、そのアーティスト全員の声が良いと思って聴いていますか?

声が良い、声が好きと思って聴いているアーティストもいるでしょうが、「嫌いじゃないけど、特別好きって訳でもない」と思うアーティストの方が多いのではないでしょうか。

この発声方法については、おそらく歌が上手くなるという点で最も大切なことだと思いますので、長くなってしまいました。

発声方法については、また別の記事で詳しく解説します。

話を戻しますと、録音した自分の歌声を聴いて「声自体が不快」だと思った方。

なぜ不快だと思うのか、熟考し探究した結果、足りないものは…

「音程や発声方法に関するもの」

だと分かった、ということですね。

そして、音程を取ることや、正しい発声方法を身に付けるための努力をしていくことが、必要な努力になるといえるのではないでしょうか。

②メロディーと合っていない

一つ目が長くなってしまったので、ここからはなるべく簡潔に話します。

録音した自分の歌声を聴いて、「メロディーと合っていない感じがする」と思った方。

何がどう合っていないのかは人によるのですが、そもそもメロディーと合わさることが出来るものが、「音程・リズム・声色」くらいではないでしょうか。

音程に関しては、自分で外れていると分かるならばそれでOKかと

自分で分からない場合は、カラオケ採点を利用し、採点バー(音程バー)を出して歌えば、目視でズレてるかズレてないかある程度判断することが出来ます。

スマホアプリで「ポケカラ(Pokekara)」という無料アプリがあり、いつでもどこでもカラオケをすることが出来ます。
音程バーも出せますので、カラオケに気軽に行けないという人にはオススメです。

リズムに関しては、歌っている時は分からなくても、聴いたら分かるという人もいるかと思います。

それでも分からない場合は、音程バーを出して歌えば視覚的に判断出来るかもしれません。

声色に関しては、極端な話をすると、ハードロックやヘヴィメタルの曲を、バラードのような優しい声で歌ったらどう感じるか、という話です。

これは極端な話でしたが、ロックやバラードというジャンルが一緒の楽曲でも、曲によってその人の声色に合う合わないがあるような気がします。

前述した通り、自分の声というものは気になるなら変える必要があるかもしれませんが、まずは正しい発声方法を身に付けることからです。

正しい発声方法で歌うことが出来て、それでも声色を変えたいならば変える、という方が良いかと思います。

「メロディーと合ってない」と感じる方は、

「音程・リズム・声色」

を見直し、それらが改善する努力が必要かもしれません。

それぞれどういう努力が必要なのかは、また別記事で。

③何を言っているか、歌詞が聴き取れない

このパターンは、「滑舌・声量・リズム」あたりが当てはまるのではないでしょうか?

滑舌と声量に関しては、聴いて感じた通りだと思います。

ですが、単純に『滑舌が悪いから、滑舌を良くする努力をしよう』では、熟考と探究が足りず、必要な努力が分からない可能性が出てきます。

一曲通して何を言っているのか分からないのか、サビ以外が分からないのか、特定の単語だけなのかなど、そういった分析をしてみましょう。

サビだけは全然問題ないという話ならば、サビとそうでない部分の違いは何なのか。

キーが低い曲は滑舌が悪い、テンポが速い曲だと声量が出ないなど、特定の条件があるかもしれません。

リズムに関しては、リズムに乗れていないから、滑舌良く発声出来なかったり、声量が出せないということもあるかもしれません。

それぞれの解説はまた別記事でします。

よく分からないけど、とりあえずカラオケで歌っているって感じ

かなり抽象的というか、何が悪いのか分からないけど、魅力的だったり上手いと感じないパターンですね。

おそらくこのパターンの人は、それなりに音程も合ってるし、リズムもまあそこそこ。

『でも何だかな~』って感じる人ではないでしょうか?

こういう人は、「発声方法・抑揚」が足りていない可能性が高いです。

これこそ人それぞれだと思いますので、あくまで可能性として高いという話です。

例えば、「カラオケで歌ってるって感じ」というのは、素人感が出ているからではないでしょうか。

『いやプロじゃないんだから、そりゃ素人ですよ。大丈夫か?』

と思う方もいるかもしれませんが、それは違います。

プロ野球選手やイラストレーターなどのプロではないが、趣味として野球や絵を描いている人はいます。

そういった人達はアマチュアと呼ばれますが、素人なのかと言えば違いますよね?

プロとアマチュアの違いは、それを職業にしているかどうかだけの話です

正確には、アマチュアの意味に「素人」という意味が含まれますが、素人というのは大抵初心者という意味で使われるケースが多いのではないかと思います。

数か月に1回カラオケに行くか行かないかくらいで、ストレス発散出来れば良いという人は素人で良いでしょう。

でも、歌が上手くなりたいと思って、色々な知識や技術を身に付けたり練習したりする人は、素人のままではダメですし、素人のレベルでは物足りない訳です。

さて、ではなぜ素人感が出てしまうのか。

おそらく一番の理由は、

数か月に1回しかカラオケに行かない人と同じ発声方法や歌い方

だからです。

仮に、ビブラートやフェイクなどのテクニックが出来たとしても素人感は出ます。

ビブラートやフェイクの箇所のみ上手いだけで、その他は素人だからです。(まあそもそも、そのビブラートやフェイクも素人感が出てるんでしょうけど…)

また、ビブラートやフェイクといったテクニックは、一曲の中でそこまで多く出てくるものではありませんよね?

だからこそ、楽曲の大部分を占める「発声方法」というものが重要になってきます。

そもそも、どんなテクニックにも発声方法は十分関わってくると思いますが・・・。

次は「抑揚」という、どちらかというと歌い方に関するものについて

歌を聴いた時に、「何かのっぺりとした、つまらない歌だなぁ」とか、「棒読みしてる感じがする」と感じるならば、抑揚に問題がある可能性が高いです。

抑揚とは、音の強弱、つまりアクセントをつけることです。

リズムと似たような感じもしますが、リズムはメトロノームのように一定のリズムを刻むものと思ってください。(リズムに関しても、調べると色んな情報が出てきますので…)

つまり、一定の間隔で手拍子をすることがリズム、その手拍子の中で強く叩いたり弱く叩いたりすることが抑揚です。

ここまでをまとめると、「素人感」を改善するためには「発声方法」。

「のっぺりとしている・棒読み・平坦な感じ」を改善するためには、「抑揚」を改善することが、必要な努力かと思います。


その二つを改善することで、「よく分からないけど、カラオケで歌っている感じ」や「なぜか分からないけど、何か魅力がない」ということがなくなるのではないでしょうか。

まあ、何かうるさい

これはもうさらっといきましょう。
高音を張り上げて出しているかストレスを発散しようという想いしかない、のどっちかだと思います。

「高音を張り上げて出している」に関しては、上記でも話した「発声方法」の改善ですね。

その発声方法の中でも、「高音」という、もう少し絞った内容になります。

「ストレスを発散しようという想い」に関しては、例えば何も考えず大声で歌いたいように歌ったら、気持ち良く歌えてスッキリしますよね?

それ自体は全然良いことだと思います。

何も考えず、歌ってスッキリして良いんだよ(´・ω・`)

ただ、人に聴かせよう、上手いと思わせようとするのならば、自分が気持ち良くなるためだけに歌うのはオススメしません。

『今日はストレス発散じゃあ~!』って集まりなら良いですが、そうでなければ「うるさいなぁ」ってなります。

色々な知識や技術が身に付けば、上手く歌えること自体が気持ち良くなってきますので、頑張って練習しましょう!

自分の歌声を客観的に聴くこと

今まで紹介したケースで、当てはまったものはありましたか?

自分の歌声を聴いて、どのように思うか、感じるかは人それぞれです。

自分の歌声を聴くことは、恥ずかしい気持ちもあるかと思います。

ですが、録音された歌声・歌い方こそが、紛れもないあなたの歌声・歌い方です。

そして、自分に足りないものを、自分自身で理解する一番の方法ではないでしょうか。

別の記事で、オススメの録音アプリもご紹介しますので、録音して聴いてみてください。

自分の歌声を聴く恥ずかしさに耐えることも、必要な努力じゃ…

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

人事歴10年、独学ボイトレ歴5年が、歌でモテる方法を教えます。
コンセプトは熟考と探究。
「ボイトレ」に関する情報をまとめ、一つひとつの事柄を熟考・探究します。
その結果、あなたにとって「必要な努力」を見つけられるサイトになればと思っています。

目次