ついに、ついにこの日がやってきた。
大型自動二輪教習、最終選別「卒業検定」。
入校した頃は、
「バイク重たいな~、押し歩きできるかな~…」
と思っていたのに、気付けば卒検の日である。
正直に言うと、緊張はした。
「ふるえるぞハート! 燃えつきるほどヒート!!」
これほどドキドキしたのは、いつぶりだろうか。
とはいえ、こんな経験は人生で何度もしてきた。
そして、それで上手くいかなかったケースはない。
……あったとしても記憶から消している。
「まあどうせ合格するんだろうな」という感覚もあり、落ち着いてはいた。
そして結果は──
合格。
いぃぃぃぃぃぃやっほぉーーーー!!!!
カッコつけて「上手くいかなかったケースはない。どうせ合格するんだろう(キリッ」とか言ってても、受かったら嬉しいし、ホッとするんだよ。
これにて、大型自動二輪教習編は完結である。
今回は、実際に走って感じた卒検の流れや、それぞれの課題で意識したことを簡潔にまとめていこうと思う。
卒検前の空気感
卒検当日は、やはり独特の空気がある。
待合室もどこか静かで、みんなソワソワしている。
「絶対受かってやる」というより、「凡ミスだけはしたくない」という空気感に近い。
まあ僕もそうではあるのだが、「普段通りやれば大丈夫」という気持ちの方が強かった。
卒検は“特別なテクニック”よりも、如何にいつも通り走れるかが重要だろう。
とはいえ、前回の教習最後にして、「一本橋で落ちる」というミスをしているので、超不安ではあったが。
ここからは、卒検で走った課題を振り返りたいと思う。
S字
全課題の中でも、かなりイージーな部類だ。
教習中も、失敗したことは一度もない。
強いていえば、出口で他のバイクが近くにいないかの確認をして、そのまま進むのか止まるのかという判断をすることが難しい。
いや、難しいわけではない。
ただ、判断が遅れるとバランスを崩して転倒するかもしれない。
もし失敗する要因があるとしたら、それくらいかなと思う。
しかし、試験中は他のバイクは走っていないので、やはり余裕だった。
もちろん、安全確認はしないと減点なんだけどね。
クランク
個人的には、S字よりクランクの方が緊張した。
S字も同じだが、パイロンに当たったら即失格という点が、緊張感を高めてくる。
その中で意識したのはこれらだ。
- 進入速度は限りなく遅くする
- 視線を遠くに
教習中もだが、この2つはかなり意識していた。
一瞬バランスを失いかけて危なかったが、まあ自信もあったので簡単に立て直し、問題なくクリアできた。
スラローム
当初、全課題の中で最も苦戦していたスラローム。
しかし、今となっては「一番簡単では?」と思えるほどに成長した。
とはいえ、パイロンに当たったら即失格。
意識した点は多く、
- とにかくパイロンに当たらないように
- 進入速度は気持ち遅めに
- 視線を先に
- アクセルは必要なら開ける
- リアブレーキも必要なら踏む
といったことを意識した。
特に重要なのは「とにかくパイロンに当たらないように」で、あとはそれに即した動きを、身体が勝手にしてくれた。
教習中は苦手だったが、最後の方で急にコツが分かった課題でもある。
タイムは7.23と減点対象ではあったが、まあ合格できたし良いだろう。
一本橋
卒検において、最もプレッシャーがかかる課題。
前回の教習最後で落ちているし、途中のリカバリーが難しい課題だと思う。
検定前に教官から、
「落下は即失格だし、ここで失格になる人が多い。6秒でも合格はできるので、やばいと思ったら早く抜けるように」
というアドバイスをいただいた。
「よし、最初から駆け抜けよう」
という考え方に変えた。
一本橋以外は、かなり自信がある。
ここで減点されたとしても、合格できる自信はあった。
そして、結果は6秒台。
リアブレーキは「少し使ったかどうか」っていうレベル。
一度橋に乗ってしまえば、そのまま大きな操作をせず渡り切るのは難しくない。
それでも合格はできたので、まず落ちないことが最優先といえる。
波状路
大型自動二輪のみ発生する課題。
最初はバランスも崩れるし、すごい疲れるし、散々な課題だった。
また、一本橋同様、途中のリカバリーが難しい課題であると思う。
意識したのは、
- 前荷重
- 進入速度は遅め
- 早めに立ち上がってバランス取る
- 余計な操作をしない
- 速いなと思ったら軽くリアブレーキ
というあたり。
正直、「無操作に近い」レベルでクリアした。
これは、教習を先に終えた後輩からの助言が、一番役に立ったといえる。
極論だが、半クラやリアブレーキの操作一切を捨てれば、前荷重に集中できる。
そして、全くもって問題なくクリア。
なんかそれだと申し訳ないなと思ったので、最後に半クラ+アクセルで吹かしといたくらいだ。
急制動
これはバイクの性能面で、大型が一番やりやすいといわれる課題だ。
思い返せば、個人的には最もイージーな課題だったかもしれない。
元々、最後にエンストせずに止まることもできるし、ギアを一速まで落として止まることも余裕でできる。
が、ギアチェンジは止まった後にやらないとダメって言われてるので、一応エンストして止まるように練習していた。
- 指定速度+6kmくらいまでしっかり加速
- リアブレーキはほぼ使わない
くらいの意識で十分だった。
大型の教習車は制動力が強いので、変に慌てるより丁寧な操作の方が止まれる。
急制動はそもそも何一つ不安もなく、検定時も余裕でクリア。
卒検コースでは、急制動が最後に挑戦する課題となる。
あとはもうウイニングランだ。
コース走行
入校前からあった、「コースを覚えられるか?」という不安。
結果、全然余裕だった。
教習中は、卒検コースと限りなく同じコースを通って練習する。
だから、通っていれば自然と覚えることが可能だ。
「コースが覚えられるか不安」という人がいたら言いたい。
やってたら、絶対覚えられるから大丈夫よ。
ただ、卒検は安全確認をかなり見られているので、
- 乗車前のミラー調整
- 発進前の目視確認
- 右左折や進路変更時の目視確認
- ウインカー
このあたりは、大げさなくらい意識した。
普段は自然にやっていることでも、検定では「検定員に伝わる動き」が必要になる。
特に、目視確認はかなり重要だと思う。
降りるまでが卒業検定です
課題が全て終わり、「ああ…終わった、これはもう合格だろ」と気を抜く方は要注意。
卒業検定は、“バイクを降りるまでが卒業検定”なのだ。
遠足と同じだ。
過去、降りるときにバイクを転倒させてしまい、不合格になった人もいるという。
「ふっ、ここからは俺のウイニングランだ。称えよ──」と油断していると、大怪我することになる。
「最後まで絶対に気を抜かないように」と、上から目線でアドバイスしておこう。
卒検を終えて思ったこと
大型教習を始めて、「いやこれ卒検受かるかな…」と不安に思ったこともあった。
スラロームとかスラロームとか、スラロームとか。
ついでに一本橋とか波状路とか。
でも実際は、“やればできるようになる”だった。
もちろん難しさはある。
しかし、教官に言われたことを一つずつ積み重ねていけば、ちゃんと乗れるようになる。
そして何より、卒検が終わった瞬間の達成感はかなり大きかった。
こんな気持ちを味わうのも、歳を重ねると減っていくものだ。
教習所に通った日々も含めて、良い経験だったと思う。
これにて、教習編完結
ということで、大型自動二輪教習シリーズはこれにて完結。
ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございました。
これから大型自動二輪に挑戦する方の参考に、少しでもなれば嬉しく思う。
そして次はいよいよ──バイクライフ編が始まる。
実は、もうDAEGは購入しているのだ。
あとは納車を待つのみだ。
DAEGとDAEGuchiが交差するとき、物語は始まる。
■【入校】自動車学校の費用や卒業までの日数、入校式の流れなどを解説

■【11日目】卒検直前、最後の一本橋で普通に落ちた話


