大切なバイクだから、できれば綺麗な状態を長く保ちたい。
そう考えると、やはり気になるのが「コーティング」である。
しかし、業者に依頼すると結構高い。
有名なKeePerコーティングは、車種にもよるが安くて2万円前後。
高いものになると、4万円以上かかることもある。
もちろん、手間や作業時間を考えれば、それくらいするのも分かる。
ただ、できればもう少し安く済ませたいのが本音だ。
しかも、コーティングは一度やれば終わりではない。
1〜2年ごとに再施工が必要なものも多く、長いものでも数年単位でメンテナンスが必要になると言われている。
そこで考えた。
「じゃあ、自分でやれば良いのでは?」
ということで今回は、実際に自分でコーティングをするにあたり、
- どんな手順でやるのか
- 何を用意すればいいのか
- なるべく安く済ませるにはどうするか
をまとめてみた。
僕が重視したのは、「安く・早く・手軽に」の3つである。
もちろん、大切なバイクだから、最高級の商品を使いたい気持ちはある。
ただ、それを突き詰めるなら、正直プロに任せた方が良い。
だから今回は、「完璧を目指す」というより、「コスパ良く、それなりに綺麗にしたい」。
そんな方向けの内容となっている。
バイクをコーティングする意味
まずは、そもそもコーティングをする意味や効果について、ざっくり解説していく。
塗装の保護・綺麗さを維持する
バイクは常に、
- 紫外線
- 雨
- 砂埃
- 花粉
- 水アカ
などに晒されている。
特に紫外線や雨は、塗装の劣化を早める原因となり、
- 色褪せ
- ひび割れ
- 水垢
- シミ
などにつながる。
そこで役立つのがコーティングだ。
塗装表面に被膜を作ることで、外部ダメージを軽減し、綺麗な状態を維持しやすくなる。
また、光沢感が出ることで、見た目もかなり変わる。
洗車が楽になる
コーティングのメリットは、見た目だけではない。
汚れがボディに密着しにくくなるため、水洗いだけで落ちる汚れが増える。
つまり、
- 洗車時間の短縮
- 洗剤使用量の減少
- 洗車用品の節約
にもつながる。
結果として、長期的にはコスト削減にもなるわけだ。
コーティングの種類について
ガラス・ガラス系コーティング
ガラスコーティングは、
- 耐候性
- 耐熱性
- 撥水性
に優れており、耐久性も高い。
ちなみに、ガラスコーティングではなく、ガラス系コーティングと呼ばれるものがある。
その違いは、成分に有機物が含まれているかどうか。
- 含まれていない → ガラスコーティング
- 含まれている → ガラス系コーティング
ガラス系コーティングは、ベースとなるポリマーにガラス成分を加えたものらしい。
実は今回、僕が施工する予定なのはガラス系コーティングだ。
セラミックコーティング
コーティング界では最上位クラス。
ガラスコーティングより、高い耐久性や防汚性を謳う製品も多い。
硬度の高い無機質成分を多く含み、強靭な被膜を形成してくれる。
ただし、高い。
かなり高い。
ポリマーコーティング
樹脂素材をベースとしたコーティングで、低価格かつ手軽にできるコーティング。
その代わり、
- 耐久性
- 耐候性
は弱め。
「とりあえず簡単にやりたい」という方向け。
コーティングは「下地処理」が超重要
コーティングを行う上で最も重要といわれているのが、施工前の「下地処理」である。
塗装表面には、
- 古いワックス
- 古いコーティング
- 水垢
- 鉄粉
- 油分
など、さまざまな汚れが付着している。
これは新車でも例外ではない。
輸送中や保管中に、汚れが付着している可能性があるからだ。
これらを落とさずにコーティングすると、
- 密着力低下
- ムラ
- 早期剥がれ
などの原因になる。
つまり、「下地処理こそ本番」と言っても過言ではない。
今回使用する商品
まず、使用する商品をリスト化した。
商品名は長いので、リストでは一部省略。
価格は大体の目安として見てほしい。
| 種類 | 商品名 | 価格 |
|---|---|---|
| シャンプー | コメリ下地処理シャンプー | 600円 |
| 鉄粉除去剤 | 鉄粉スポットスプレー | 1,000円 |
| 水垢落とし | 水アカスポットクリーナー | 600円 |
| 脱脂剤 | KeePerコート前クリーナー | 1,200円 |
| コーティング剤 | CCウォーターゴールド | 2,000円 |
| 清掃用品 | スポンジ(5個) | 700円 |
| 清掃用品 | 洗車タオル×6枚 | 1,100円 |
| 清掃用品 | ブラシセット | 700円 |
| 清掃用品 | バケツ | 2,000円 |
| 合計 | 9,900円 | |
意外とバケツが高いんだよね…。
洗車道具入れるポケットとか、底に設置する砂落としとか、そういう付属品があるから高いんだろうけど。
ただ、自分で施工すると、やはり業者に頼むより安く済む。
シャンプーや鉄粉除去剤などは、初回で全て使い切るわけではないため、2回目以降はより費用を抑えられるだろう。
次は、清掃用品以外を個別に解説していく。
①下地処理シャンプー
選んだのは、「コメリ クルザード ワックスコーティング前の下地処理シャンプー」。
洗剤には、
- 酸性
- 中性
- アルカリ性
がある。
酸性はミネラル汚れに強く、アルカリ性は油汚れに強い。
一方、中性は攻撃性が低いため、普段のメンテ用として使われることが多い。
今回必要なのは、既存コーティングを落とせる洗浄力だ。
つまり、普段使い用ではなく「コーティング施工前専用」に近いシャンプーになる。
そう考えると、「高価なものを買っても、次いつ使うの?」という話になる。
そこで選んだのが、コメリで販売されている下地処理シャンプー。
YouTubeやTikTokでも、
- 安い
- 洗浄力が高い
- コスパが良い
と評判だったため、これに決めた。
Amazonの広告リンクを下に貼っているが、コメリが近くにある人は店舗で買った方がおそらく安い。
ネットの価格より、半額以下で買えるのではないかと思う。
②鉄粉除去剤
選んだのは、「プロスタッフ 鉄粉スポットスプレー」。
ボディにザラザラ感がある場合、それは鉄粉の仕業かもしれない。
鉄粉とは、その名の通り細かい鉄の粉。
屋外に置かれるバイクには、意外と普通に付着するそうだ。
問題なのは、放置するとサビの原因になること。
目視では分かりにくい汚れな気もするので、しっかり落としていきたいところだ。
今回使用するスプレータイプは、鉄粉に反応すると赤紫色になるため、目視確認しやすい。
また、
- 安い
- 手軽
- 初心者向け
なのも良い。
ただし、粘土タイプなどと比べると、除去力は弱いらしい。
ただ、今回は「やらないよりは良いだろう」くらいの感覚なので、手軽さ重視でスプレータイプを選んだ。
③水垢・イオンデポジット除去
選んだのは、「リンレイ 水アカスポットクリーナー」。
水垢も、コーティング密着を邪魔する原因になる。
さらに厄介なのが「イオンデポジット」。
これは、水分に含まれるミネラル成分が固着した、白いウロコ状の汚れだ。
かなり頑固で、普通の洗車では落ちないこともある。
水垢除去剤でも落ちない場合は、専用のイオンデポジット除去剤が必要になるらしい。
僕の場合、おそらくそこまでのものは必要ない。
今回使用するリンレイのクリーナーは、ノーコンパウンドだがかなり強力らしいので十分だろう。
コーティングまで落とせるほど強力なレベルらしいので、
- 水垢除去
- 古いコーティング除去
を同時に狙える。
しかも安価なので、非常にありがたい。
④脱脂剤
選んだのは、「KeePer コーティング専門店のコート前のクリーナー」。
KeePer公式サイトによると、「コーティングやワックスを落とせる」「別途シリコンオフなどの脱脂剤は不要」「研磨剤不使用」とのこと。
脱脂剤は、
- 油分
- ワックス
- シリコン
などを除去し、コーティング密着を高める役割がある。
この工程を雑にすると、
- ムラ
- 密着不良
- 耐久性低下
につながる。
ちなみに、脱脂工程をどこに入れるかは、人によって違いがある。
ただ、下地処理の最後に入れている人が多そうだったので、今回は最後に実施する。
この商品は、水で濡らしながらの作業になるので、水垢除去後に拭き上げせずに使用できるのも良いかなと思う。
⑤コーティング剤
コーティング剤は各メーカーから、多種多様な商品が販売されており、今回一番迷ったカテゴリだ。
どの商品もメリット・デメリットがあり、使用したユーザーのレビューもさまざまだった。
結論、「プロスタッフ CCウォーターゴールド」に決めた。
プレミアムダイアコートプロという、安価かつ史上最強10年耐久の商品も迷ったが…。
「車のボディには使用しないでください」と書かれていたし、ミスったときのリカバリーがかなり面倒そうに感じた。
公式サイトをよく読んだ結果、初心者がバイクボディに使うのはやめた方が良いだろうと判断。
他にも、「ムラなく施工できる」と評判のLEO COATも気になった。
ただ、レビューを見るとムラが出ている人もいた。
作業環境なのか工程なのか、原因は分からないが…。
もちろん、レビューがどこまで本当かは分からない。
他の商品でも同じことだが、艶が出るとか出ないとか、施工が簡単だの大変だの、レビューを見るとバラバラだ。
結局のところ、「コーティング剤を塗布→すぐに拭き上げ」という工程は、どの商品も似たようなものだ。
その工程でミスるなら、何を買っても一緒だろう。
散々調べた結果、「商品ごとの差以上に、施工方法の方が重要なのでは?」という気持ちになってしまった。
そこで、
- 価格
- 失敗時にリカバリーしやすいか
- 施工の簡単さ
- 使用可能パーツ
- 耐久性
といった点を重視して選ぶことにした。
最終的に行き着いたのは、ガラス系コーティングの「CCウォーターゴールド」。
CCウォーターゴールドは、
- 約2,000円と安い
- 失敗時のリセットも簡単そう
- 施工が簡単という評判が多い
- ボディ・ホイール・樹脂などに使用可能
- 約3か月耐久(保管環境による)
- 繰り返しの使用で効果UP
といった特徴がある。
洗車後の濡れた状態でも施工できるのは、大きなメリットだ。
ただし、耐久性はプロ向けコーティングほど長くはない。
しかし、その分失敗時のリセットもしやすそうだ。
また、繰り返し使うことで効果UPらしいので、定期的に使用していくなら良い商品ではないだろうか。
僕はこまめに洗車して、綺麗な状態を維持したいと考えている。
そのため、洗車後にCCウォーターゴールドを使用するとすれば、自分には一番合っているような気もする。
そして、ボディ以外のパーツに使える点も良い。
これ一本買っておけば、全てまかなえる。
ガラスコーティングではなく、ガラス系コーティングだが、こまめにメンテナンスするなら良いと判断した。
洗車の手間や頻度を減らしたい人には向かない商品かもしれない。
だが、僕のように洗車したい派には向いている気はする。
効果のほどは分からないが、とりあえず使ってみようかなという次第だ。
なお、「CCウォーターゴールド プレミア」という商品もある。
こちらは約5,000円と高いが、ゴールドより効果はあるらしい。
ただ、レビューを見る限りでは、ゴールドより「施工難易度が高い」「ムラが出る」という声もみられた。
良いものではあるのだろうが、プレミアは今回お見送りとさせてもらう。
実際の施工手順
施工するにあたり、「炎天下や気温の高い日はNG」とされている。
各種液剤が乾きやすくなり、シミやムラの原因になるためだ。
できるだけ、曇りの日や気温の低い日を選んで施工しよう。
① 洗車
- 砂や埃を水で流す
- シャンプー容器をよく振る
- スポンジに付けて泡立てる
- 優しく滑らせるように洗う
- 水で流す
エンブレム周辺などは、ブラシがあると便利。
② 鉄粉除去
- 濡れた状態で使用する
- 容器をよく振って、15~20cm離してボディにスプレー
- 2分~3分放置
- 乾く前に水で流す
- 水で洗い流す(スポンジで軽く擦りながら)
- 拭き上げ
鉄粉に反応すると、液剤が紫色に変化するらしい。
商品説明では、「水で流す」と「スポンジで軽く擦る」の順番が逆なのだが、色々な人の解説を見ると上記の順番の方が良さそうだと感じた。
③ 水垢除去
- 乾いた状態で使用
- スポンジにスプレーする(ボディに直接はNG)
- 優しく擦る
- 水で洗い流す
注意点として、ボディへ直接スプレーしないこと。
また、使用して良いのは「ボディおよび塗装部分・ホイールキャップ」のみだ。
④ 脱脂
- 濡れた状態で使用
- 容器をよく振る
- スポンジに液剤をつける(気持ち多めに)
- 優しく塗る
- 30秒〜1分放置
- 液が乾かないうちに、スポンジで軽く擦る
- 水で洗い流す(スポンジで軽く擦りながら)
- 拭き上げ
「液が乾かないうちに、スポンジで軽く擦る」の工程が、一番失敗しやすそうだ。
液が乾きそうな場合は、「一度水をかけてから軽く擦ってください」と説明書きされているので、そのようにしよう。
また、一度の作業で落ちなかったら、再度同じ工程を繰り返せば良いそうだ。
⑤ コーティング
- 乾いた状態で施工
- クロスにスプレーする
- クロスを縦横と直線的に動かし塗る
- 乾いた別のクロスですぐに拭く
CCウォーターゴールドは、公式サイトでは使用方法の細かい部分が出てこないので補足。
- 濡れた状態でも使用可能だが、乾いた状態で使用する方が効果は上がる
- ボディに直接スプレーでも良いが、クロスにスプレーして塗り広げる方が、ムラなく塗りやすい
- 液剤をたくさん付けるとムラになりやすいので、付けすぎはNG※1
- 液剤が乾く前にすぐに拭くが肝心
- 施工直後はホコリが付きやすい
※1 車のボンネット半分の面積に対して、2プッシュ程度
また、初回は一度全体を仕上げたあと、もう一度同じ工程を繰り返す「2度塗り」が効果的だそう。
おまけ「コーティング車の洗車」
コーティング施工後のシャンプー選びは、かなり重要だ。
洗剤によっては、せっかくのコーティングを傷めてしまう。
特に注意したいのが、
- 酸性洗剤
- アルカリ性洗剤
- 研磨剤入り
- ワックス入り
など。
研磨剤は、コーティング被膜を削ってしまう可能性がある。
ワックスも、紫外線や熱で溶けて、コーティング性能が低下する場合があるそうだ。
そのため、基本的には「コーティング施工車対応」と書かれた、中性シャンプーを選ぶのが無難。
僕は今後、「KeePer(キーパー)コーティング専門店のカーシャンプー 700mL I-01」を使って、洗車する予定だ。
まとめ「完璧は求めない」
今回紹介した、セルフコーティングの費用をまとめると、
- 初回:約9,900円
- 2回目以降:約3,000円(一部用品の補充のみを想定)
といった感じだ。
当然、プロ施工のほうが仕上がりは綺麗だと思う。
設備も技術も違う。
ただ、
- 金銭的にキツい
- 自分で触りたい
- メンテも楽しみたい
という人も多いはず。
そして実際、自分でやればかなり安く済む。
もちろん、完璧を求めるならキリがない。
でも、「安く・早く・手軽」に、それなりに綺麗にしたい。
そういった目的なら、自分でコーティングを施工するのはアリだと思う。
また、実際に施工してみて、
- 本当に初心者でも施工できたのか
- どれくらいの時間がかかったのか
- ムラや失敗はなかったのか
など、施工後レビューとして後日公開する予定だ。

