2026年6月5日。
ついに僕のもとへ、「ZRX1200 DAEG」がやってきた。
大型自動二輪免許を取得してから約1か月。
車両探し、保険加入、装備購入と準備を進め、ようやく迎えた納車日である。
しかも購入したのは、外装がかなり綺麗な個体。
多少傷のある車体も候補にはあったが、「どうせ買うなら綺麗な車体が良い」と思い、このDAEGを選んだ。
この時の僕はまだ知らなかった。
数時間後、自分の手でその綺麗な車体に傷を付けることになるなんて。
念願のDAEG納車

納車は11時頃。
初めて自分のDAEGにまたがり、エンジンを始動した瞬間のワクワク感は今でも忘れられない。
教習所を卒業してから約1か月経っていたが、特にブランクは感じなかった。
発進も停止も問題ない。
大型バイク特有の重さは感じるものの、普通に走れている。
「意外と大丈夫かもしれない。」
そんなことを思いながら走り出した。
納車ツーリングを満喫
せっかくの納車日。
当然DAEGでブイブイ言わせに出る。
僕は岐阜方面へ向かい、ラーメンを食べ、バイク用品店を巡りながら納車ツーリングを楽しんだ。
正直、この時間は本当に楽しかった。
毎日のようにネットでDAEGの車両探しをしていた日々。
そしてついに、自分の目の前にDAEGがあるという事実は特別だった。
事件は帰宅途中に起きた
時刻は19時頃。
楽しかった一日を終え、自宅へ向かっていた。
問題が起きたのは、見通しの悪い交差点だった。
一時停止で停止。
右折しようとしていたが、左側から来る車が見えにくい。
そのため僕は右側へ少し身を乗り出すような形で左側を確認していた。
小型バイクに乗っていた頃なら、何の問題もなかった動作だと思う。
だが今思えば、その重心移動が原因だったのかもしれない。
確認を終え、発進しようとした瞬間。
車体が右へ傾く。
超低速。
ほとんど停止しているような速度。
立て直そうとした。
だが間に合わない。
「あ。」
と思った瞬間にはもう遅かった。
DAEGはゆっくりと右側へ倒れていった。
倒れる瞬間に考えたこと
倒れる瞬間や事故する瞬間。
過去を振り返ってもそうだが、僕は意外と冷静に色々なことを考える。
その中で、僕が最も神頼みしたのは一つだけ。
「頼むからタンクやカウルだけは無傷でいてくれ。」
これだけだった。
自分のことより車体のこと。
せっかく綺麗な個体を選んだのだから。
しかし現実は甘くない。
傷を見た瞬間、心が折れた

車体を起こして確認する。
タンクは無事だった。
ホッとした。
マフラーは傷が入っていたが、それは交換すればどうにでもなる。
いずれカスタムする予定だし、そこまでショックではない。
だが次の瞬間、ビキニカウルの傷が目に入った。
その時の正直な感想は、「これじゃあ何のために、この車体を買ったんだろう」だった。
外装が綺麗だから選んだ。
多少傷がある他の車体ではなく、この車体を選んだ。
なのに納車初日に自分で傷を付けてしまった。
「自分の立ちごけ傷よりマシな車体なんて他にもあったじゃん…」
そんな考えまで頭をよぎった。
正直、2日は立ち直れないほどかなり落ち込んだ。
大型バイクは思った以上に難しい
ただ、今回の立ちごけで一つ大きな学びもあった。
大型バイクは、小型バイクの経験を活かすと危ない場面もある。
もちろん走ることはできる。
普通に曲がれるし、止まることもできる。
しかし、小型なら簡単に修正できる動きが、大型ではできない。
駐車する時もそう。
「あ、少しズレた」と思っても、小型のように気軽には修正できない。
先の動きを考えておかなければならない。
今振り返ると、今回の立ちごけも同じだったのかもしれない。
「傷付いて良かった…」のかもしれない
もちろん傷はショックだった。
できることなら付けたくなかったし、今でも付けたくない。
ただ、不思議と「これはこれで良かったかも」と思うことが、一つだけある。
それは、「大事にし過ぎる気持ちは少しなくなったかもしれない」ということだ。
納車前の僕は、とにかく傷を恐れて慎重になっていた。
傷付けたくない。
倒したくない。
綺麗な状態を維持したい。
そんなことばかり考えていた。
でも今は違う。
傷は付いた。
それも納車初日に。
だからこそ、「無駄な慎重さ」という呪縛から、少し解かれたような気もする。
もちろん、無理に傷を増やしたいわけではない。
ただ、傷を恐れて乗ることは、違うような気もするのだ。
慎重という名の枷
今回の一件で色々考えた。
そして、気付いたことがある。
教習所の卒業検定しかり、僕にとって慎重というのは「枷」となるケースが多い。
元々、僕はとてつもなく慎重な性格だ。
それゆえ、どうにも思い切りが足りない場面がある。
だが、その慎重という枷が外れたとき、良い方向へダイナミックに進んでいくことが多い。
もう2日間は塞ぎ込んだが、そう考えることにした。
だって、よく考えてもみてごらん?
「納車日に立ちごけしました」なんて話、作ろうと思って作れないじゃん?
バイクを大事にしてないとか、金持ちとかなら別だけどさ。
しかも、「タッチアップで直せるか挑戦!」っていう記事も書ける。
もちろん、タッチアップは既に購入済みだ。
多分、そこまで気にならないくらいには直せるような気もする。
少なくとも、今よりはマシになるだろう。
「絶対に傷付けたくない宝物」から、「自分のバイク」に変わったような気がするんだ。
そうでも思わないと、やってらねーよ!(´;ω;`)チクショー
まとめ
納車日。
最高の一日だった。
そして最悪の一日でもあった。
振り返ってみると、11時から19時までDAEGと過ごした時間は本当に楽しかった。
立ちごけの記憶ばかりが強く残っているが、その前にはたくさんの楽しい時間があった。
今はまだ、傷を見るたびに落ち込む。
でも数年後には、「納車日に立ちごけしたんだよな(笑)」と笑いながら話している気がする。
そう思いながら、これからもDAEGと付き合っていこうと思う。
と、ここまで冷静に分析してみたが、正直まだ泣きそうである。
次は、悲しい立ちごけ記事ではなく、楽しいツーリング記事を書けるように頑張りたい。
余談「正体不明のネジ」

「はぁ…他にも傷付いてないかなー…?」と、恐る恐る確認していると…。
ヘッドライトの中に、ネジが転がっとる。
これは納車のときから…?それとも立ちごけしたから…?
立ちごけした以上、もう販売店に言っても仕方ないだろうしなぁ…。

